【視覚優位型ギフテッド①アウトプット学習法】全体像を理解してから細部を攻める
【バイリンガル・マルチリンガル教育④ギフテッドにとってのアウトプットの重要性】でも書きましたが、ギフテッドの特徴の一つに「Extremely verbal and talkative (極めて言語的でおしゃべりである)」というのがあります。
ギフテッドの特性"アウトプット"
息子も極めておしゃべりで、得た知識を言葉にしてアウトプットすることに日々余念がありません。
そして彼にとっては工作もお絵描きもおしゃべりと同じくらい重要なアウトプットタイム。
見たもの聞いたものを作成し、描写して、さらに言葉で説明を加えていきます。
ところで、何かをより理解したり覚えたりしたいときは人に教えるとよい、と聞いたことがありませんか。
息子は、絵や字を書けるようになった幼少期から現在に至るまで、A4のコピー用紙を綴じて本を作成するのが趣味のひとつです。
時には本人作の詩集だったりコミック漫画だったりしますが、大半は「~のしくみ」「~のやりかた」のような本、というか教科書を作成しています。
息子版の「ノウハウ本」です。
幼少期から、自分の本が書店に並ぶことをひそかに夢見ているようです。
そして、親の私が言うのもなんですが、一度このアウトプット工程を経た分野に関しての息子の知識量は尋常ではありません。
息子を見ていると、彼にとっては、受け身で問題を解くドリル類より、入ってきた情報をアウトプットすることによって知識を整理して定着させるのが最強の学習法なんだろうな、と思います。
全体を理解してから細部へ
視覚優位型のギフテッドはドリル類が苦手、という記事を読んだことがあります(*1)。
ドリルはトライ・アンド・エラーを繰り返しながら細部から攻めて行って、結果的に全体を理解する学習法。
一方、視覚優位型のビジュアルラーナーが得意なのは、「全体像を理解してから細部を攻める」学習法だそうです。
インプットした情報をアウトプットできるほどに理解するには、全体像をしっかり把握する必要がありますから、確かに息子もその特徴を備えているのかもしれません。
その過程で細部も覚えてしまうので、丸暗記ではない有意義な学習法とも言えます。
知能指数と普段の勉強
これが「学校のお勉強」でも発揮されると大変ありがたいのですが、そううまくはいかないもんです。
怒涛のアウトプット現象が起きるのは、本人がそのトピックにハマった場合に限る。
それに現実世界では、計算の繰り返しや漢字の練習など、単調な暗記型の「お勉強」も必要です。
そして「お勉強」ってのはギフテッドだろうが何だろうが、やりたくないもんはやりたくない。
そりゃお勉強大好きな秀才タイプの高IQもいるでしょうけど、うちの場合残念ながら興味がないことにはとことん興味がなくやる気もなし。
なんか知能指数が現実世界のお勉強に反映されていないのは気のせいでしょうか。
そういえば、知能指数検査では視覚空間認識力と共に数学関連が以上に高かったし、ジョンズホプキンス大学CTYギフテッドプログラムでHigh Honors受賞したのもQuantitative(数量)セクションなのに、「算数大好きー」な風にはとってもみえない。
できるんだけど、全然好きでない。
だから私に「勉強はどうした」とガミガミ言われて、「今やろうとおもってたのにー、言われたからやる気が失せた。」というどこかで聞いたことのある会話が繰り返されるのが、我が家の日常になっています。
視覚優位型ギフテッドは完璧主義
ところで、トライ・アンド・エラーが苦手、というのは、同時に「失敗を極端に恐れる」イコール「完璧主義である」ことにもなります。
「完璧主義」は視覚優位型学習者、視覚空間型ギフテッドの代表的な特性ともいえるようです。
そしてこれがまたものすごく厄介で、これまでの子育てで生じた難題の大半が息子のこの完璧主義から発生していました。
(*1)参考サイト: https://www.dyslexia.com/about-dyslexia/dyslexic-talents/the-visual-spatial-learner/