「視覚優位型ギフテッドの特性⑤|「そんなものやめなさい」と言う理由が見つからないゲームと動画と生成AI」でもちょっとふれましたが、現在ゼノサワの興味の中心は戦車にあります。
ゼノサワの興味は、一つの対象だけにずっと集中しているというより、いくつかのテーマが数か月から一年ほどの周期でローテーションするタイプです。
ひたすらピアノと音楽に没頭して、作曲したり(こんな感じ↓)、
クラッシックの作曲家たちの人生について検証してみたり。小4ときの誕生日プレゼントはComposers: Their Lives and Worksでした。
Composers: Their Lives and Works
ショパンとリストは知り合いだったのか?とか言い出したので、これが小4のときの誕生日プレゼントになりました。DK出版のものはビジュアル豊富なのでビジュアルラーナーにおすすめです。
しばらくすると今度は興味が世界史に移り、「もしこの瞬間、ここでこんなことが起きていたら歴史はどう変わっていただろう」と考え始めます。
たとえば「もし一人の兵士が数秒遅れていたら」とか「もしこの日に雨が降っていたら」など、ごく小さな条件を一つだけ変えて、その後の歴史がどこまで変化していくのか、国境がどう変化したかを頭の中で何通りもシミュレーションしています。
そしてしばらくすると今度はプログラミング言語Pythonでゲーム作成に集中。
作っているのは、世界各国の100種類以上の実在戦車を使った戦車将棋。
大砲の種類や口径、装甲厚、貫通力、速度、機動力などを一台ずつ入力し、自分で描いた戦車アイコンを使って国ごとに戦わせています。
また、ゲーム作りとは関係なく、「戦車そのもの」に没頭している時期もあります。
性能を比較したり、装甲の違いを調べたりと、一日中戦車のことだけ考えているような時期です。
かといってミリオタともちょっと違くて、コスプレとかほかのアイテムとかには全く興味なし。
タイのチャイナタウンにあるMEGAプラザっていう、知る人ぞ知る巨大おもちゃ屋さん、戦車のプラモデルやラジコンはもちろん、迷彩服、ヘルメット、装備品、モデルガンなど、家の中が軍事基地になりそうなくらい何でも売ってるのでさぞ喜ぶだろうと思って連れて行ったんですが、まったく興味を示さず。
戦車の模型が山ほど並んでいても、欲しがることもありませんでした。
欲しがらなかったというより、「視覚優位型ギフテッドの特性②|人見知りと完璧主義の正体 ― 視覚空間型ギフテッドが沈黙する理由 」でも触れたような、完璧主義なのか単なる人見知りなのかよくわからないけど、極度の「対人恐怖症」を発動して買えなかったというほうが正しいかもしれない。
タイのあの手の屋台系のお店って、日本の商店街でのお買い物と同じで、かならず店員さんが声かけてくるし、店員さんとコミュニケーションをとらないと買うことさえままならないわけです。
それに対してものすごく抵抗があるようで、人が寄ってきたとたんに不機嫌になって逃げて行ってしまって結局何も買わずに、ただ人ごみにもまれて疲れて帰ってきた。
なので、戦車はあのような屋台系店内環境ではなくて、心の平和が保証されるイオンみたいなショッピングモールスタイルだったら買ったかもしれません。
だけどコスプレやその他のミリタリーグッズは、環境がどうのという以前にリカちゃん人形と同じくらい全く興味がない。
とにかく興味があるのは「兵器」そのものではなく、戦車という機械がどのような構造で、どう動き、どういう性能の違いを持っているのかという部分なのです。
振り返ってみると、幼稚園に入る前から「動くしくみ」にばかり興味を示す子でした。
当時は、男子によくありがちな、「きかんしゃトーマス」大好きっ子でした。
母は張り切って、幼稚園入るときに用意した水筒もトーマス、名前シールもトーマスにしましたよ。
だけど当時から、どうも何かがおかしかった。
機関車のおもちゃ見るときに上からではなく真横から、機関車と同じレベルに目が来るように床に横になって見る。
あるいは機関車を目の前に持ち上げて手のひらの上で前後ろに動かしてひたすら車輪をみていました。
しまいには、人差し指を横にして顔の前でくるくる動かして走り回る、という謎の行動が頻発して、いったい何しているんだろうと思っていました。
中学生になった本人に「あの頃トーマスの何が好きだったの?」と聞くと、返ってきた答えは、
「ロッド」。
車輪同士をつないでいる、横に長いあの棒です。列車が動き出すと上下左右に動くやつ。
機関車自体には興味はなく、その「ロッド」の部分にだけ注目していたことが判明。
人差し指を顔の前で横にしてくるくる回して走っていたのは、指がロッドで本人が機関車の車輪になり切っていたのです。
機関士のコスプレとかトーマス自体になり切って煙突つけて走り回る、ならまだわかるけど、「ロッド」になりきる幼児ってあんまり聞かないと思う。
とにかくそんな風に幼少期から、対象物がどう動いているかという「しくみ」を考えたり、ついでにその仕組みそのものになってみたりするのが好きだったらしい。
なので戦車も、こういうスペックにしたらこういう戦闘力でこういう防御力、みたいなのを実験できるゲームも大好きでひたすらマイ戦車を組み立てて一日終わったりしています。
我が家はゲーム無制限やり放題式(視覚優位型ギフテッドの特性④|4歳でブラインドタッチを習得、スマホ問題を遠ざけた環境構築とデジタルスキルの恩恵)ですから、大げさじゃなく文字通り朝起きてから寝るまでずっと戦車組み立ててます。
こうして振り返ってみると、興味の対象は変わっても、見ているものはずっと同じだったのかもしれません。
トーマスで見ていたのは機関車ではなくロッド。世界史で見ているのは歴史そのものではなく、一つの条件を変えたときに起こる変化。Pythonでもゲームそのものではなく、性能のシミュレーションです。
ゼノサワにとって戦車は「兵器」ではなく、「複雑な機械」です。
装甲の角度、サスペンション、履帯、砲塔の構造などを実物で観察できる場所は、博物館と同じくらい価値があります。
そこで今年のタイ滞在では、戦車が展示されている施設を巡ってみることにしました。

